カテゴリ:不動産売却コラム / 投稿日付:2026/04/26 10:35
不動産広告などで見かける「告知事項あり」とは、その物件の購入や賃貸の判断に重大な影響を及ぼす事実(瑕疵:かし)があることを意味します。
宅地建物取引業法では、買主様や借主様に対して不利益となる情報を事前に伝える「告知義務」が定められています。万が一、売主様が事実を隠して売却した場合、後から民事上の責任(損害賠償や契約解除など)を問われる可能性があるため注意が必要です。
ここでは、「告知事項」の具体的な内容や、告知義務の基準について解説します。
1. 代表的な告知事項:物件内での「人の死」(心理的瑕疵)
告知事項としてよく挙げられるのが、過去に対象不動産で人が亡くなっているケースです。
2021年10月に国土交通省が策定した「人の死の告知に関するガイドライン」により、告知すべき基準が明確化されました。
【原則として告知が不要なケース】
以下のような場合は、原則として告知義務はないとされています。
- 自然死や日常生活の中での不慮の死(老衰、病死、家庭内での転倒事故など)
- 隣接住戸や、普段使用しない共用部分での死亡(マンション等の集合住宅において)
- 【賃貸の場合のみ】死亡から3年が経過した場合(※売買の場合は期間の定めなし)
【告知が必要なケース】
- 上記に該当する場合でも、事件性や社会への影響が高い場合
- 買主様や借主様から直接質問された場合
2. その他の告知事項:周辺環境(環境的瑕疵)
人の死以外にも、購入者の判断に影響を与える周辺環境も告知対象となります。
具体的には、近隣に以下のような「嫌悪施設」がある場合です。
- 墓地
- ごみ集積所
- 火葬場や下水処理場 など
これらの場合は「告知事項あり」という記載ではなく、重要事項説明書に「近隣に墓地あり」などと直接的な表現で記載されることも多くあります。
不動産をご売却される売主様へのお願い
周辺の嫌悪施設などは不動産会社でも調査・確認が可能ですが、物件内での「人の死」に関する事実は、売主様からのご申告がない限り把握できないことがほとんどです。
告知事項は査定価格にも大きく影響します。後々のトラブルを防ぐためにも、特に物件内で亡くなった方がいる場合には、査定の段階で必ず不動産会社の担当者へお伝えいただきますようお願いいたします。

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