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不動産売却時の「境界明示義務」とは?トラブルを防ぐ境界確定の手順と解決法
カテゴリ:不動産売却コラム  / 投稿日付:2026/06/22 11:25

不動産の売却活動において、最も発生しやすいトラブルの一つが「隣地との境界」に関する紛争です。本記事では、売主様が負うべき「境界明示義務」の概要と、境界トラブルを防止・解決するための具体的な手順について専門的に解説します。

1. 境界明示義務とは?

不動産取引における境界明示義務とは、売主が買主に対して、売却する土地の境界(他人の土地との境目)を現地で明確に示す義務のことです。

法的な意味での境界は、不動産登記された「地番」と「地番」の境目(筆界)を指します。一般的な売買契約書には、以下のような条項が盛り込まれます。

【売買契約書における境界明示条項の例】
「売主は、買主に対し、現地にて境界標を指示して本土地の境界を明示します。なお、境界標がないとき、売主は、その責任と負担において、新たに境界標を設置して境界を明示します。」

境界トラブルが起こる主な原因

トラブルの多くは、「正しい位置に境界標が設置されていないこと」「経年劣化・外構工事などにより境界標が消失していること」が原因で発生します。

2. 境界を確定させるための3ステップ

境界が不明瞭な場合、売主は引き渡しまでに境界を確定させる必要があります。手続きは以下の流れで行います。

  1. 土地家屋調査士への依頼
    国家資格者である土地家屋調査士に依頼し、現地調査や測量、関連資料(法務局の公図や地積測量図など)の確認を執り行います。
  2. 隣接地の所有者立ち会いと合意
    隣接する土地の所有者全員が現地に立ち会い、確認のもとで全員の合意を得て正しい位置に「境界標」を設置します。
  3. 筆界確認書の交わし合い
    合意が成立した証として、「筆界確認書(境界合意書)」を作成します。双方が署名・押印し、同じ内容の書面を1通ずつ保管します。

3. 隣人と合意が得られない場合の解決策

万が一、隣地の所有者と境界の合意が得られない場合、最終的には裁判(境界確定訴訟)で解決することになりますが、時間と費用がかかります。

裁判を避け、早期にトラブルを解決するための有効な手段が「筆界特定制度(ひっかいとくていせいど)」の活用です。

筆界特定制度とは

  • 概要:法務局の筆界特定登記官が、外部の専門家である「筆界調査委員」の意見を踏まえ、現地における土地の筆界(公法上の境界)の位置を特定する制度です。
  • メリット:裁判に比べて費用が安く抑えられ、早期に解決を図ることができます。隣人の合意が得られない場合でも、申請が可能です。

まとめ:境界トラブルを防いで安全な不動産売却を

土地の売買において、境界の明示は売主様の極めて重要な義務です。古い土地や境界標が見当たらない土地を売却する際は、売却活動の初期段階から信頼できる不動産会社や土地家屋調査士に相談し、スケジュールに余裕を持って境界確定を進めることが大切です。


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