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未登記建物の売却は可能?売却リスクと表題登記・保存登記の手続き手順を解説
カテゴリ:不動産売却コラム  / 投稿日付:2026/09/06 13:10

未登記の建物であっても、法律上の売買契約を締結して売却すること自体は可能です。
ただし、未登記のままでは買主側に権利保全や資金調達上の重大な不利益が生じるため、そのままの状態では買い手が付きにくく、売却価格が大幅に下落する傾向があります。

原則として、売却前または売買代金の決済時までに売主側で「表題登記」および「所有権保存登記」を行い、正規の登記を完了させてから買主に所有権を移転することが実務上の基本対応となります。

未登記建物の売却が難航する2大リスク

買主にとって未登記建物には次の2つの大きなリスクが存在するため、敬遠されやすくなります。

1. 所有権を第三者に主張(対抗)できない

不動産取引では、売買代金の決済と同時に所有権移転登記を行うことで、自身が真の所有者であることを第三者に法的に主張(対抗)できるようになります。
しかし、建物が未登記の状態では所有権移転登記を行うことができません。万が一、売主による二重売買などが発生し、別の第三者に先に登記を備えられてしまった場合、買主は所有権を失う危険性があります。

2. 買主が住宅ローンの融資を受けられない

不動産を購入する際、多くの買主は住宅ローンを利用します。金融機関は融資の条件として、購入対象となる土地および建物に「抵当権」を設定します。
しかし、未登記の建物には抵当権を設定することができません。そのため、買主は住宅ローンを組むことができず、購入可能な層が「現金一括で購入できる買主」に限定されてしまいます。

未登記建物を売却するための2つの登記ステップ

未登記建物を正規の形で買主へ引き渡すためには、以下の2段階の手続きが必要です。

ステップ1:表題登記(建物の物理的状況を登録)

表題登記とは、建物の所在・家屋番号・種類・構造・床面積などを登記記録の「表題部」に記録する手続きです。

  • 依頼先:土地家屋調査士
  • 法的義務:不動産登記法第47条により、建物を新築した場合や表題登記のない建物の所有権を取得した者は、取得から1か月以内に表題登記を申請しなければならず、怠った場合は10万円以下の過料に処される規定があります。

ステップ2:所有権保存登記(建物の所有権を登録)

表題登記の完了後、その建物で最初に行う所有権の登記です。所有権を公示し、権利関係を保全するために行います。
法律上、新築建物の所有権保存登記を直接買主の名義で行うことは原則として難しいため、一旦「現在の売主」名義で保存登記を行い、その後に買主へ「所有権移転登記」を行う流れが一般的です。

  • 依頼先:司法書士
登記の種類主な目的・登録内容依頼先(専門家)
表題登記建物の所在・種類・構造・床面積などの物理的状況の登録土地家屋調査士
所有権保存登記建物の所有権を第三者に公示・対抗するための登録司法書士

増築や離れなど「一部未登記」の場合の注意点

建物全体だけでなく、以下のような「一部未登記」の物件も多く見られます。

  • 建物の増改築を行ったが、増築部分の変更登記を行っていないケース
  • 敷地内に「離れ」や「車庫・物置」などを新築したが未登記のままのケース

一部未登記であっても、住宅ローン審査の際に金融機関から是正(登記の是正や現況と公図・図面の合致)を求められることがほとんどです。買主がそのまま利用するのか、あるいは解体して引き渡すのか等によって対応が異なるため、事前の状況把握が不可欠です。

売却を進める際のポイントと費用負担

未登記建物の売却を円滑に進めるためには、以下の取り決めを早期に行う必要があります。

  • 登記費用の負担区分:表題登記および所有権保存登記の費用を売主・買主のどちらが負担するか(原則は売主負担となるケースが多い)
  • 手続きの期日設定:売買契約から引き渡し決済までに登記が完了するスケジュール設計

まとめ:未登記建物の売却は不動産会社へ早期に相談を

未登記建物を売却する際は、土地家屋調査士や司法書士といった専門家との連携が必須となります。
建物の利用状態、想定される購入者層(個人向けか、解体前提の土地売りかなど)、利用可能な金融機関の条件などを考慮し、最適な進め方を判断する必要があります。
未登記建物の処分や売却を検討される場合は、まずは実績のある不動産会社へご相談ください。


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